「好きすぎて」に関する専門家の意見やアドバイス
「好きすぎる」という感情は本物?
何をしていてもその人のことを考えてしまったり、他の人と話しているのを見るだけで嫉妬してしまったりした経験がある人も少なくないでしょう。『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい)には、以下のような記述があります。
「恋愛において(相手を)『好きすぎる』ということは100%ないんです。
嫉妬してしまうのは好きすぎるから? 疑ってしまうのは好きすぎるから? 依存してしまうのは好きすぎるから? 違います! これは実は『好きすぎる』という理由をくっつけることで自分の弱さを肯定しているだけなんですよ。
正確には『好きすぎる』のではなく『弱すぎる』だけなんですね。
この気持ちは『好きになってしまったのは相手のせい』と考える、人を好きになることへの責任感の欠如から生じる弱さなんですよ。
好きになってしまった責任を相手に押し付けているわけですから、おのずと見返りを求めるようになってしまい、その見返りを求める気持ちが嫉妬や反動形成(ツンデレ的なこと)になって表れてしまうわけです。
人を好きになるのは誰のせいでもない自分の自由意思です。そして、自由には責任が伴うものですからね。その責任(感)が人を好きになる強さになり、その強さを伴った感情が愛情というものになるんです。
愛情は穏やかな感情であり、『好きすぎる』というような激しく感情を左右されるものではないのであしからず。」
このように、嫉妬したり依存したりしてしまうような感情の暴走を「相手を好きすぎるせい」、すなわち「好きになってしまった相手のせいだ」と思い込む人は少なくありません。しかし、人を好きになったのはあくまで自分の責任であるということを忘れないようにしましょう。
「好きすぎて」周りが見えなくなっていませんか?
「恋は盲目」という言葉がある通り、恋をすると判断力が鈍ったり、周りが見えなくなったりするものです。『「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学』(ゆうきゆう)には、以下のような記述があります。
「魅力的な異性は、世の中にたくさんいます。しかし、私たちは自分が恋した相手を高く評価し、ほかの人よりも何倍も魅力的だと感じます。
恋をすると、恋人について正しく判断できなくなります。これは恋人との関係を長続きさせようとする心の働きによるものです。恋人にのめり込んでいる人は、ほかに魅力的な異性がいても、無意識に低く価値づけることによって、現在の恋人の価値を相対的に高く評価しようとします。相手の欠点すら見えなくなることもよくあります。
また、人は自分の得たものについて、実際以上に価値があるように感じるようにできており、これが恋人への評価を高める一因にもなっています。『所有効果』とよばれるもので、簡単にいうと『愛着』に近い感覚です。完璧な相手ではなくても、長くいっしょにいることで、少しずつ価値は高まり、いつの間にかほかに代えがたい存在になっていくのです。
さらに、恋する気持ちは自分たち自身への評価も高めます。ある実験では、多くのカップルが、『一般的なカップルや、親友たちのカップルに比べて、自分たちのほうがうまくいっている』という意識をもつ傾向があることがわかったそうです。」
自分が恋した相手を高く評価し、ほかの人の何倍も魅力的だと感じるのはよくあることですが、好きすぎて判断力が鈍っている可能性を頭の片隅に置いたほうがいいでしょう。
<参考文献>
『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい)
『「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学』(ゆうきゆう)
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