「無神経な人」に関する専門家の意見やアドバイス
さまざまなシーンで使われる「女のくせに」
女らしさが求められているのに、それに応えられなかった場合に使われる「女のくせに」という言葉。「女なら〇〇であるべき」と決めつけられているようで、腑に落ちない女性も多いのではないでしょうか。『女子の人間関係』(水島広子)には、以下のような記述があります。
「『女のくせに』という言葉は、あらゆる年代において、いろいろなシーンで用いられ、よく女性を傷つけるものですが、これはまさに、女性に何らかの役割が期待されている証拠ですね。女性に期待されている役割が果たされないから、『女のくせに』という気持ちが出てくるのです。
そして、『女のくせに』と言われ続けているうちに、当の女性もだんだんと、自分が相手の期待通りに振る舞わないと『だめな女性』『魅力のない女性』という気持ちになってきてしまいます。
こんなところにも女性が受ける傷はあるのです。本来は、自分の個性をのびのびと発揮して生きていけるはずのところを、『女のくせに』と言われてしまうと、萎縮してしまい、いわゆる『女』にならなければ、と気になってしまうのです。
体型やファッションもそうですね。『女のくせに、もっと気をつかわないの』などと言われてしまうと、本来自分が気に入っている、あるいはほとんど気にもしていない外見がにわかに『自分がだめな証拠』として意味を持ってきてしまうのです。
また、『女のくせに、気を利かせてお茶くらい入れられないの?』などと言われると、それができない自分を『気が利かない、だめな女』と思ってしまいがちになります。
ファッションに気をつかうのも、人のためにお茶を入れてあげるのも、何ら問題のないことなのですが、他人から『女のくせに』という文脈で言われてしまうと、それは人格否定のニュアンスさえ帯びてしまいます。」
褒めるニュアンスならともかく、嫌味や皮肉を込めて「女らしさ」という言葉を使うのは、無神経としか言えないでしょう。このような言葉が残っている限り、いつまで経っても「男尊女卑」の考えは消えることがないのではないでしょうか。
無神経な人への対処法
会社や学校など、多くの人と接する機会のある場に属していると、は無神経な人に出会うこともあるかもしれません。そういう人に遭遇してしまった時の対処法を知っておきましょう。『平気であなたを傷つけてくる人から自分を守る本』(石原加受子)には、以下のような記述があります。
「(前略)相手がどういう生き方をしようがどんな考え方をしようが自由ということを前提にすれば、
『お前、バカじゃないの。もっと考えろよ』
『新人でもフツーにやっているよ』
『こんな簡単なこと、わからないの?』
などと言われても、静かに、
『そうですか?』
の一言で話を終わらせて、その場を去ることもできるでしょう。
もちろん、この『そうですか?』は、
『あなたと同じ土俵に上がって仕返しごっこを繰り広げるような、愚かな真似はしたくありません。あなたがどんな生き方をしようが勝手です。けれども私はそんなあなたと、深く関わりたくありませんので、これで失礼』という意味です。
『失礼ですね』
『ひどいいい方ですね』
と、ひとこと言って去ることもできます。自分を守る言葉として、非常に有効です。あなたにこんなふうに言われると、相手は、自分の行為の愚かさがフィードバックされて二の句が継げず、言葉に詰まってしまうかもしれません。
『え? 何でしょうか?』
『え? 何とおっしゃったんですか?』
などと、相手の顔をしっかりとみて聞き返す方法もあります。面と向かって、二度も『お前、バカじゃないの』と同じ言葉を繰り返すのは言いづらいもので、
『えっ?』
と言って顔を見るだけでも、相手にとってはインパクトがあるでしょう。
相手の言葉を額面どおりに受けとって、
『そうですか。具体的には、どんな点がバカなんですか? 教えていただけませんか?』
と謙虚な気持ちで尋ねることができれば、相手は頭が混乱して何も応えられないでしょう。他者中心の人は、日頃から他者のことばかり気にしているために、揚げ足取りは得意なのですが、起こった問題を具体的に解決するという能力を磨いていないからです。
『バカだから、バカなんだよ』
言い返してくるかもしれません。それも、具体的に応えられない他者中心の人の定番の答え方ですね。もし、もう少し粘ってみる元気があるなら、
『具体的には、どんな点がですか?』
とオウムのように繰り返せば、負けることはないでしょう。
ただ、いずれの場合も、『さらに自分が感情的になりそうになっている』と気づいたら、深追いしないでやめる。あるいは、その場を去ることが、『自分を守る最大の方法』だと心得ておきましょう。」
無神経な言葉をかけられた時のリアクションを覚えておくだけで、必要以上に傷つくことから自分を守ることができるはずです。無神経な人の言葉を、いちいち気にかける必要はないでしょう。
<参考文献>
『女子の人間関係』(水島広子)
『平気であなたを傷つけてくる人から自分を守る本』(石原加受子)
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