そもそも人はどうして夢を見るの?
とはいえ、夢を見るのは、その必要性があると考えられます。そこで、まずは夢について見ていきましょう。
夢を見る仕組みとは?
睡眠中は2つの異なる睡眠タイプが交互に入れ替わり、浅い夢をレム睡眠、深い夢をノンレム睡眠と言います。夢は眠っている間中、ずっと見ているわけではなく、レム睡眠中に限られるのが特徴です。
レム睡眠とノンレム睡眠の1サイクルは平均90分とされるため、6~8時間の睡眠時間では4~5回のスパンで入れ替わることに。特に明け方にレム睡眠が訪れると、その時に見た夢は記憶に残りやすくなります。
夢を見るタイミングは、この睡眠の入れ替わりにあることがわかっているものの、そもそもなぜ夢を見るのかというメカニズムについては、詳しいことはわかっていません。そのため、研究者にとって興味深い分野となっています。
夢が見れなくなるとどうなるの?
これまではすべての人が夢を見ると考えられてきましたが、近年、まったく夢を見ない人の割合が増えているのだとか。
米国アリゾナ大学統合医療センターでは、夢を見る人が減ってきていることに注目し、調査をしています。その結果、夢を見るレム睡眠の回数が減っていることを発見。これが、人の健康に大きな影響を及ぼすと警鐘を鳴らしています。
それというのも、レム睡眠はノンレム睡眠に比べて質の高い睡眠ですので、夢が見られないと、質の高い睡眠をとることができません。その結果、うつ病や記憶障害、肥満といったリスクが高まるのだとか。
この研究結果に基づくならば、夢を見ずに眠るよりも、夢を見ながら眠る方が体によいと言えますね。
脳科学では衝撃の捉え方がされている
なぜ夢を見るのかというメカニズムの解明は、さまざまな分野で行われています。そのひとつ、脳科学において判明した内容はかなり衝撃的です。
ギネスに264時間眠らずに過ごした男性の記録がありますが、時間の経過ともに機嫌が悪くなり、被害妄想を抱くなど、明らかに脳細胞にダメージを受けているとわかったのだとか。さらに動物実験では、脳の損傷が原因でラットや犬が命を落としたとされています。
眠らないと夢を見ることができませんので、脳科学においては、夢を見ないのは眠らないことと同じ。脳に深刻なダメージを与えるとなると、夢を見るために眠るのが大事という考え方に変わるのではないでしょうか。
記憶の整理という考え方も
衝撃的な脳科学の分析に「夢を見るために眠らないと」と思った人も多いのではないでしょうか。けれど、夢は記憶の整理と説く脳科学者もいます。
人の脳は非常に優れており、その日のうちに見たものや聞いたものを、すべて記憶しているとか。本人が意識していないことまで覚えているため、その量はまさに膨大です。そんなスーパーコンピューターも太刀打ちできない能力を持つ脳も、すべてを記憶しておくわけにはいきません。
そのため、眠っている時に必要なものとそうでないものを取捨選択する作業の中で、夢を見るとされます。夢の内容が奇想天外なのは、情報を整理する中で記憶が断片的に出てくるからと言われたら、納得できる人も多いでしょう。
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