「切ない恋愛話」に関する専門家の意見やアドバイス
「悲恋でなければ恋愛できない病」の女性もいる
切ない恋愛話は女性の大好物です。共感したり、気の毒に思ったりして、一気に引き込まれてしまうでしょう。なかには「切ない恋愛をするのが好き」という人もいますが、それはそれで厄介な性質のようです。『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい)には、以下のような記述があります。
「今が幸せなのに過去や未来から不安材料をムリヤリ持ってきて、今を不幸せに染めようとしてしまう悪癖がある人は、『悲恋でなければ恋愛できない病』の可能性が高いです。
この病にかかっている人は、恋愛をしたいがために過去や未来から不安材料を引っ張ってきて恋心を保っているというわけですね。
でも本当は未来なんて不確定なものに不安材料を探してもキリがないんですよね。
また過去に不安材料を探す例としてわかりやすいところで言えば、彼の前の彼女に嫉妬したりね。
こういう人は幸せになると恋愛感情が冷めてしまう傾向が強いんです。相手との関係に何の不安もなくなると飽きて、別れて、また次の悲恋を探す、そんなダメループの繰り返しになりがちです。
(中略)
恋愛する度に悲恋になってしまう女性はですね、悲恋が実って幸せな恋愛になると、飽きてしまうことが多いんです。
そしてまた次の悲恋を探してしまうという体たらくなんですよ。
要するにですね、悲恋でなければ恋愛感情が湧かない体質なんですね。
こういう体質の人たちは、深層心理で幸せになるのが怖いという恐怖心を持っているんです。だから幸せになれないような恋愛しかできないんですよ。
これはですね、自分自身が変化することを拒絶しているのも原因のひとつでして。
人間というものは幸せになるために変化を繰り返すものなんですけど、彼女たちはその変化を拒絶して、現状維持を選び続けてしまったんですね。
すると知らないうちに不幸にどっぷり浸かってしまい、不幸の沼地で現状維持を続けているうちに、そこが自分の居場所になってしまっているんです。
そこから抜け出すためには、まずは自分の殻を破り、今の自分から脱皮することですね。」
このように、不幸な状況でなければ恋愛気分に浸ることができない女性は、心のどこかで「幸せになるのが怖い」と思っているのかもしれません。「悲恋体質」を抜け出したいと思ったら、まず自分の思考の傾向を客観視する必要があるでしょう。
終わった恋を「切ない恋愛話」として振り返ってみよう
誰にでも、過去に「切ない恋愛話」のひとつやふたつくらい、あるのではないでしょうか。『愛する気持ち、愛されたい気持ちの伝え方―「好きな人」ともっと気持ちが通じあう本』(吉元由美)には、以下のような記述があります。
「恋人と別れたあとにぽっかりと空いてしまった心の空洞を、私たちは何で埋めていけばいいのだろうか。ひとりになっても人生が終わったわけではない。すぐに次の恋をイメージすることができなくても、人はまた恋におちるものなのだ。(もう誰も好きになれない)(もう私には誰もいない)そんなふうに涙に暮れていても、人間はちゃんと生きている。
落ち込んだりしたときにいつも思うのは、人間が再生しようとする力だ。失恋して泣き暮らしたっておなかが空く。水も飲みたくなる。心の表層で思っているよりも、人間の心というのは強いのだ。決して命を投げだそうなんて、肉体とつながった心の奥底では思っていない。それよりも復活しようとするエネルギーのほうが強いことを忘れたくない。
思いきり泣いて悲しみを浄化したら、今度は深く自分を見つめることが大切だ。男と女が出逢い、愛しあって別れを迎えるには、ちゃんとした原因と理由がある。自分たちが辿ってきたストーリーを、映画のシナリオでも読むようにもう一度繰り返して味わってみることだ。感情が激するような出来事があっても、その時点だけに引っかかったりせずに、自分たちのラブ・ストーリーをリフレインしてみる。すると何かが見えてくる。そして何かを心に訴えてくるだろう。
(中略)
さて、このリフレインの中にいくつの気づきがあるだろう。別れた恋人と同じようなタイプに惹かれる自分。たぶん恋愛をしっかりと振り返らなければ気づかなかっただろう。同じような男に惹かれている限り、本当の相手にめぐり逢うことはない。まさか、と思われるかもしれないけれど、長年の間に積み重ねてきたパターンというのは、知らないうちに私たちを不自由にしているのだ。まずその点をしっかりと認識することが、次の出逢いをより素晴らしいものにするための最初のステップになるだろう。
(中略)
さて、こうして過ぎ去った恋をリフレインしてみると、さよならというのは悲しみと淋しさだけではないということがわかってくる。さらに言うなら、相手の態度は自分を映す鏡であったことも見えてくる。私はこの点が、パートナーシップにおいていちばん重要なポイントではないかと思う。
(中略)
どんなに不本意だった恋愛や別れでも、自分の人生から消すことはできない。なぜならそこには必ずメッセージがある。昨日があったから今日があるのであり、今日があるから明日という日がやって来る。恋も同じだと思う。傷ついた恋があったから、次のしあわせな恋があるのだ。」
このように、終わった恋を客観視するためには、「自分たちのラブストーリー」として振り返るといいのかもしれません。こうすることで、自分の恋愛傾向や反省点なども冷静に見つめなおすことができるため、次の恋へのステップにもなるでしょう。
<参考文献>
『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい)
『愛する気持ち、愛されたい気持ちの伝え方―「好きな人」ともっと気持ちが通じあう本』(吉元由美)
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